2008年11月12日水曜日

唐松岳

9月27日、笠ヶ岳、御嶽とメジャーな山を巡って調子付いてきた頃、予ねてから憧れていた五竜岳に登りたいと思い、唐松岳~五竜岳の縦走に出かけました。例によって金曜夜に高速を使って白馬のスキー駐車場に夜1時半着。観光バスと一台の乗用車以外誰も居なく、週末というのに、あまり人気ないんだなと思いながら仮眠しました。

朝方強烈な寒さを感じ起きてみると、山肌が白くなっているのに気づきました。ほかに登山の準備をしている人達と話をして、「どうも雪みたいですね。どちらまでいかれます?」というので、「唐松~五竜って考えていたんですが…」と答えると、みんなも同じコースを考えていて、果たしてどの辺りまで積雪しているのか分からないため、みんな躊躇っていました。


しかし、八方尾根は比較的緩い登山道だし、少々の積雪ならば唐松岳までは何とか登れるだろうと思い、ゴンドラ乗り場まで向かいました。


ゴンドラの乗り場まで来ると、雪だというのにも関らず、大勢の登山客で行列ができていました。予定通りにゴンドラが動き始め、2回のリフトを乗り継いで、八方池山山荘に8時半に到着。積雪はなく、思ったほどそんなに寒くもないので、八方池目指しどんどん登って行きます。30分ほどで八方池が見えてきました。



不帰の瞼は雪化粧していて、尾根は明らかに寒そうな色合いでした。八方池には寄らず、登山道を登っていくとダケカンバの林になります。このあたりで5センチほどの雪が積もっていました。風は林で守られていてそんなに感じなかったんですが、丸山のケルンに出たあたりから強烈な寒風が吹いて、堪らずフリースの上から合羽を着ました。左手を見ても遠見尾根の途中から厚い雲が覆っていて、鹿島槍や五竜の姿が見えず落胆しました…。


寒さに耐えながら岩場のクサリ場を巻くと、以外に早く目の前に唐松岳山荘が現れました。しかし尾根に着くなりそれまで以上の強風が吹き荒れていて、冬山にきたような状態でした。

山荘は休憩に300円要るとのことだったので、白くて全く見えませんでしたがとりあえず唐松の山頂を目指して登りました。

完全な雪道で、登山ビキナーの自分がこんな時にきていいものか不安に思いましたが、他の登山客も割りと多かったので、勢いで山頂に到着。




山頂は黒部の谷から吹き上げてくる強風で、凍えそうでしたが、時折見せる剣と立山がとても近く見えて感動しました。白い雲の向こうに薄っすらと五竜の雄姿が見えました。しかし、この寒さだし、唐松山荘に泊まって翌日まで待っても、降った雪が氷になってさらに危険になり、縦走はおろか唐松から下りられなくなるかも…と考えて、もうこの頃はさすがに縦走は無理だと悟りました。

山荘に戻り、300円を払って昼食休憩します。12時過ぎ、目の前の牛首の岩場を見ながら下山開始。山肌は紅葉が本格的になる手前で、曇り空でなければ映えて見えただろうに残念でした。


急激な気温の変化にちょっと熱っぽくなりながらも、帰りは八方池によってベンチに座り、何とか少しでも雲が晴れて白馬三山の一つでも眺められないかなと期待したけどどうも無理っぽかったので、遠出して折角きた名残おしい気持ちを引きずりながらリフト乗り場まで下りてきました。3時半頃駐車場に戻って来て、近くの銭湯で体を温めました。



帰りは何度も車から五竜や鹿島槍の方を見ながら帰ってきましたが、終始その姿を拝むことは出来ませんでした。長野道に乗ったら急にどっと疲れがでて、梓川SAで眠ってしまいました。起きると夜11時。こんな時間でまだ松本にいる自分にすごく哀しい気持ちになりながら高速を帰りました。帰宅したのは午前2時。

しかし、今回の撤退でますます憧れが募った五竜岳。いつか、五竜から鹿島槍、爺が岳を縦走してみたいと思っています。途中のキレット小屋も写真で見てすごいところに建っているのでとても惹かれるポイントです。

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